ドクターズインタビュー vol.3 中島八束

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医療業界における日米の違い

今回は、弊社より数多くのお仕事にご勤務いただいております、「中島 八束先生」に“医療業界における日米の違い”についてお話を伺いました。
中島先生は、アメリカ・イリノイ州にミュージシャン(バンド名Velvet Crush))のご主人とお住まいで、現在日本に一時帰国されていらっしゃいます。

インタビュアー

では早速ですが、わたくしが以前より気になっていたことでもあるのですが、アメリカの「健康保険」についてお聞かせください。日本には、国民全員が対象となる健康保険制度が存在しますが・・・

中島

アメリカでは、すべての国民が対象となる制度(国民皆保険制度)が存在しません。
ですので、国民は民間の保険会社と契約をしています。一般的に、病院が経営している保険会社が多いですね。
私の場合、主人が自営業なので、自営業者用の健康保険に加入しています。
アメリカの保険は、日本の任意の保険と同じように病院での治療において、その保険の種類・保険料によって保険が適用される場合と、そうでない場合があります。
たとえば、加入後365日以内は、妊娠(婦人科)は対象外というケースもあります。ですので、保険契約者がどの部分(治療)に重点を置くかによって、保険の種類、保険料が変わってきます。

インタビュアー

そうなりますと、保険に加入しないという選択肢もあるのでしょうか。

中島

そうですね。保険加入は、義務ではありませんので、必ずしも加入する必要はありません。
ですが、実際、保険加入能力のない無保険状態の人たちは、莫大な治療費がかかるため、病院へ行くことを拒み、病状の悪化を招いています。 また、保険加入者にとっても医療費が高いという点は変わりません。ですので、多くの人たちは少々の病気では病院へは行かず、町のドラッグストアの薬やサプリメントで対応しています。アメリカでは、病気にかからないための「予防」に重点が置かれているんです。

インタビュアー

一方、日本は、健康な時に「予防する」ということをなかなか忘れがちな傾向にあるのではないでしょうか。
病院へは行かずに「予防に努める」ということでしたら、日本のように混み合って患者さんが長い時間、待合室で待つということもあまり無いのでは?と推測するのですが・・・。
では、このわたくしの疑問点も含めまして、アメリカと日本の医師の先生方や医療機関である病院のそれぞれの違いについてもお聞かせ下さい。

中島

まず、医師の大きな違いは収入です。アメリカでは、質の高い医師ほど良い収入を得ています。
そして、それに伴い、病院での初診料も医師の質によって異なります。つまり、質の高い医師ほど、初診料が高額になるということになります。ですので、初診料が医師の質の判断基準となるため、国民は、「リサーチしてから病院に行く」というのが一般的です。また、アメリカでは通常2~3年ごとに、免許証の更新が必要となってきます。そのほか、異業種から医師に転向する方や、ある程度年齢を重ねたのちに医師になる方も多いようですね。
次に、アメリカの総合病院は、基本的に予約制となっていますので、日本のように待合室でたくさんの患者さんが待たれているというケースは少ないですね。また、日本では救急車の使用は無料ですが、アメリカでは距離によって料金が増えていきます。いわゆるタクシーのようなシステムですね。

インタビュアー

医師の先生も病院も患者さん自身が選ぶというところが、とてもアメリカらしい考え方ですね。
「医師の先生方を判断することができる」、そのような基準があるとは驚きました。
日本では一般的に、医師の先生方の情報が知りたくてもなかなか得られないのが現状ですので、アメリカのようにその目安を私たち国民が容易に確認できる制度を是非とも導入して欲しいです。
加えて、救急車にも料金が発生するのですね。
日本では近年、救急車の適正利用が問われており、緊急ではないにもかかわらず救急車を要請するケースが増え、本当に救急車を必要とする際に利用することができないという事態が多くあるようです。先生のお話をお聞きし、日本も有料になるとそういったことも少なくなるのではないか、と感じました。
では最後に、現在の日本が抱える医療制度における問題点について、先生のお考えをお聞かせください。

中島

現在日本では、医師不足が深刻な問題と言われていますが、私は、数を増やすだけでは解決にはならないと思います。
数を増やしても、各分野の医療現場における医師の数の隔たりは変わらないと思います。
医師育成のシステムの問題等もありますが、私は、何よりも医療費削減が特に大きな原因だと考えます。
例えば、小児科や産科など、待遇や体制が激務に見合わない職場では、それに耐えかねて離職する医師が増えているから人員に隔たりが出てくるのだと思います。病院収益をあげることによって、設備の向上を図ったり、医師の勤務体制や待遇の改善を行うことができ、それが人員不足の解消にもつながってくるのではないでしょうか。

インタビュアー

ありがとうございます。深刻な問題を抱える日本の未来のために、今後政府がそれらに気づき、他国の情報を積極的に取り入れ、より国民が安心して暮らすことのできる制度の導入を期待します。
本日は、貴重なお時間ありがとうございました。

プロフィール

中島

内科医師 中島 八束 (ナカジマ ヤツカ)

1996年 3月 兵庫医科大学卒業
1996年 5月 兵庫医科大学第5内科入局
2002年 4月 博士号、産業医、スポーツ医取得

アメリカ イリノイ州在住 (現在、一時帰国中)

有限会社メディカルスクウェア(医療系人材サービス・紹介)医師専用ダイヤル:0120-411-499(無料)
本社:〒542-0081 大阪市中央区南船場4-11-17 船場MKビル7階 TEL:06-4704-6640 FAX:06-4704-6641 
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